肺音で正しいのはどれか。
- 気管呼吸音は吸気より呼気の方が大きい。
- 気管支呼吸音は吸気のみに聴取される。
- 笛音(wheezes)は吸気初期に聴取されやすい。
- 捻髪音(fine crackles)は呼気に聴取されやすい。
- 肺胞呼吸音は呼気終末に強くなる。
解答解説
正解は1. 気管呼吸音は吸気より呼気の方が大きい。
気管呼吸音は、正常な気管または気管支の近くで聴取される音で、吸気と呼気の両方に聴取されますが、呼気の方が長く、音量も大きいのが特徴です。これに対し、肺胞呼吸音では吸気の方が呼気より長く、大きく聴取されます。
各選択肢の解説
- 気管呼吸音は吸気より呼気の方が大きい。
正解です。気管呼吸音は吸気と呼気の両方に聴取されますが、呼気の方が長くて大きいのが特徴です。 これが肺胞呼吸音との違いとなります。 - 気管支呼吸音は吸気のみに聴取される。
気管支呼吸音は吸気と呼気の両方で聴取されます。 呼気の方がやや長く、吸気と呼気の移行がはっきりしているため、この選択肢は誤りです。 - 笛音(wheezes)は吸気初期に聴取されやすい。
笛音は、気道狭窄や気管支収縮による音で、通常は呼気に聴取されやすい音です。 吸気初期に聴取されることは一般的ではありません。 - 捻髪音(fine crackles)は呼気に聴取されやすい。
捻髪音は、肺胞レベルでの開閉に伴って発生する音で、主に吸気終末に聴取されます。 呼気に聴取されることは少ないため、この選択肢は誤りです。 - 肺胞呼吸音は呼気終末に強くなる。
肺胞呼吸音は、通常、吸気の方が呼気よりも強く、長く聴取されます。 呼気終末に強くなることはありません。
ワンポイントアドバイス
肺音の特徴を正確に理解することが重要です。正常音(気管呼吸音・肺胞呼吸音)の違いと、異常音(wheezes、fine cracklesなど)の発生機序や聴取されるタイミングを覚えると、臨床での評価に役立ちます。