筋強直性ジストロフィーで正しいのはどれか。
- 5歳までに発症する。
- 伴性劣性遺伝である。
- 顔面筋は侵されにくい。
- ミオトニアがみられる。
- 認知機能は障害されない。
解答解説
正解は4(ミオトニアがみられる)です。
筋強直性ジストロフィー(筋緊張性ジストロフィー)は、常染色体優性遺伝の進行性疾患で、筋の強直(ミオトニア)と筋力低下を特徴とします。ミオトニアは、筋収縮後に弛緩が遅れる状態で、手指の握りこみや表情筋の動きに影響を及ぼします。
各選択肢の解説
- 5歳までに発症する。
筋強直性ジストロフィーは、通常成人期(20~40歳)に発症することが多い疾患です。先天型の場合は出生時や小児期に発症しますが、これは例外的です。この選択肢は誤りです。 - 伴性劣性遺伝である。
筋強直性ジストロフィーは、常染色体優性遺伝であり、伴性劣性遺伝ではありません。この選択肢は誤りです。 - 顔面筋は侵されにくい。
筋強直性ジストロフィーでは、顔面筋が侵されやすく、特に前頭部や口周囲の筋力低下が特徴的です。この選択肢は誤りです。 - ミオトニアがみられる。
ミオトニア(筋収縮後の弛緩困難)は、筋強直性ジストロフィーの代表的な症状であり、診断の重要な手がかりとなります。この選択肢は正しいです。 - 認知機能は障害されない。
筋強直性ジストロフィーでは、認知機能障害がみられることがあります。特に先天型では知的障害が顕著となる場合があります。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
筋強直性ジストロフィーの特徴を覚える際には以下を押さえましょう:
- 筋症状:ミオトニア、筋力低下(顔面、四肢遠位筋)
- 全身症状:白内障、内分泌異常(糖尿病、不妊など)、心筋症
- 遺伝形式:常染色体優性遺伝
- 非筋症状:認知機能障害(特に先天型)
多岐にわたる症状があるため、全身的な評価が重要です。