第55回

第55回理学療法士国家試験 午前問題58

後腹膜腔に存在するのはどれか。

  1. 空腸
  2. 膵臓
  3. 横行結腸
  4. S状結腸

解答解説

正解は 3. 膵臓 です。

後腹膜腔(retroperitoneal space)は腹腔の後方に位置する空間で、腹膜の後面に接する器官が含まれます。膵臓は後腹膜腔に位置し、その他に腎臓、尿管、副腎、下大静脈、腹部大動脈などが含まれます。選択肢の中で膵臓のみが後腹膜腔内の臓器です。

各選択肢の解説


  1. 胃は腹腔内臓器であり、腹膜に完全に覆われています。 後腹膜腔には含まれません。この選択肢は誤りです。
  2. 空腸
    空腸も腹腔内臓器で、腹膜に覆われている小腸の一部です。 後腹膜腔には含まれません。この選択肢は誤りです。
  3. 膵臓
    正解です。膵臓は後腹膜腔内に位置し、腹膜の後面に接しています。 十二指腸と密接に関連し、腹部大動脈や下大静脈の前方に位置します。
  4. 横行結腸
    横行結腸は腹腔内臓器で、腹膜に覆われています。 後腹膜腔には含まれません。この選択肢は誤りです。
  5. S状結腸
    S状結腸も腹腔内臓器で、腹膜に覆われています。 後腹膜腔には含まれません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

後腹膜腔には、膵臓、腎臓、副腎、尿管、下大静脈、腹部大動脈などが含まれます。これらの臓器は腹膜の後方に位置し、臨床的にも重要です。一方、胃や腸は腹腔内臓器であり、後腹膜腔には含まれないことを覚えておきましょう。