第59回

第59回理学療法士国家試験 午前問題83

改訂日本版デンバー式発達スクリーニング検査〈JDDST-R〉で「母指と示指によるつまみ動作」の通過率75%が含まれる時期はどれか。

  1. 3~4か月
  2. 6~7か月
  3. 9~10か月
  4. 12~13か月
  5. 15~16か月

解答解説

正解は 3. 9~10か月 です。

「母指と示指によるつまみ動作」は、発達スクリーニング検査で把握される重要な微細運動スキルの一つです。赤ちゃんは生後9~10か月頃になると、指先を使って物をつまむ動作ができるようになります。この動作は「鉗子つまみ」とも呼ばれ、母指(親指)と示指(人差し指)を使った精密な運動の発達を示すものであり、発達の重要な指標です。

各選択肢の解説

  1. 3~4か月
    この時期はまだ手全体で物を握ることが主であり、つまみ動作は発達していません。
  2. 6~7か月
    6~7か月頃では、手を使った動作は徐々に発達しますが、指先で物をつまむ動作はまだできないことが多いです。
  3. 9~10か月(正解)
    この頃に、母指と示指を使って物をつまむ「鉗子つまみ動作」が可能になります。この動作ができるかどうかが、発達の目安として用いられます。
  4. 12~13か月
    12~13か月になると、さらに手先の巧緻性が発達し、より高度な操作が可能になりますが、つまみ動作は9~10か月で習得することが多いです。
  5. 15~16か月
    この時期にはさらに複雑な手の動きが可能になり、つまみ動作はすでに習得済みで、より発展した運動機能がみられます。

ワンポイントアドバイス

発達スクリーニング検査では、月齢ごとに重要な発達の節目を確認します。「母指と示指によるつまみ動作」は9~10か月頃の発達指標であることを押さえておくと、発達段階の理解に役立ちます。