ADLで正しいのはどれか。
- 環境要因によって影響を受ける。
- IADLが概念の基礎となっている。
- 生活機能より包括的な概念である。
- 2000年代初頭に世界保健機関によって定義された。
- 評価スケールとしてFugl-Meyer Assessment scaleが用いられる。
解答解説
正解は 1. 環境要因によって影響を受ける です。
ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)は、食事、着替え、移動、トイレ、入浴など、日常生活を送る上での基本的な動作を指します。ADLは環境要因によって影響を受けることが多く、例えば、住環境やサポートの有無によってその実施能力が変わります。
各選択肢の解説
- 環境要因によって影響を受ける(正解)
ADLは、環境要因やサポートの有無によって実施のしやすさが変わります。たとえば、自宅のバリアフリー状況や、介助者の存在などがADLに大きな影響を及ぼします。 - IADLが概念の基礎となっている
IADL(Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)は、ADLの基礎ではなく、ADLよりも複雑な日常生活動作(買い物、料理、洗濯、電話の使用など)を含む概念です。IADLは、ADLを基礎としてその上に成り立つものです。 - 生活機能より包括的な概念である
ADLは、生活機能全体の一部であり、生活機能にはADL、IADLのほか、社会的役割や趣味活動も含まれます。生活機能のほうがADLより包括的な概念です。 - 2000年代初頭に世界保健機関によって定義された
ADLの概念は1950年代から使われており、ADLの評価はその頃から行われています。したがって、2000年代初頭に定義されたものではありません。 - 評価スケールとしてFugl-Meyer Assessment scaleが用いられる
Fugl-Meyer Assessment scaleは、主に脳卒中患者の運動機能の評価に用いられるスケールであり、ADLの評価には通常使用されません。ADLの評価には、Barthel IndexやKatz Indexなどがよく使われます。
ワンポイントアドバイス
ADLは基本的な日常生活動作を指し、環境要因や介助の有無によりその実施能力が左右されることが多いです。ADLの評価にはBarthel Indexなどが一般的であり、IADLや生活機能全体と区別して理解しておくことが重要です。