第59回理学療法士国家試験　午前問題57

左右一対あるのはどれか。2つ選べ。

1. 総頸動脈
2. 椎骨動脈
3. 脳底動脈
4. 腕頭動脈
5. 前交通動脈

解答解説

正解は 1. 総頸動脈, 2. 椎骨動脈 です。

左右一対ある動脈は、体の対称性に応じた構造を持つ動脈です。総頸動脈と椎骨動脈は左右一対の構造を持ち、左右の側で血流を供給します。他の選択肢は、一対ではない単一の動脈、または構造的に異なる特徴を持ちます。

各選択肢の解説

1. 総頸動脈（正解）
   総頸動脈は左右に存在し、それぞれ内頸動脈と外頸動脈に分岐して頭部や顔面に血液を供給します。
2. 椎骨動脈（正解）
   椎骨動脈も左右に存在し、それぞれが脳底動脈を形成するために合流します。頚椎の横突孔を通る特徴があります。
3. 脳底動脈
   脳底動脈は椎骨動脈の合流によって形成され、単一の動脈です。そのため左右一対ではありません。
4. 腕頭動脈
   腕頭動脈は単一の動脈で、右側にのみ存在します。左側には対応する動脈はありません。
5. 前交通動脈
   前交通動脈は単一の短い動脈で、左右の前大脳動脈を連絡します。一対ではなく、中枢神経系の動脈輪（ウィリス動脈輪）の一部です。

ワンポイントアドバイス

解剖学における動脈の分類では、体の対称性に基づいて左右一対となるもの（例：総頸動脈、椎骨動脈）と、単一の動脈（例：脳底動脈、腕頭動脈）を整理して覚えると効率的です。ウィリス動脈輪は連絡動脈の特徴にも注目して学ぶとよいでしょう。