肝臓の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 血球の産生
- 胆汁の貯蔵
- 尿素の生成
- 薬物の代謝
- グルカゴンの分泌
解答解説
正解は 3. 尿素の生成, 4. 薬物の代謝 です。
肝臓は、代謝・解毒・胆汁生成など、多岐にわたる機能を持つ重要な臓器です。選択肢の中で正しい肝臓の機能は、「尿素の生成」と「薬物の代謝」です。肝臓は、アンモニアを尿素に変換して体外に排出し、また薬物や有害物質を代謝・解毒する役割を担っています。
各選択肢の解説
- 血球の産生
血球の産生は主に骨髄で行われます。肝臓は胎児期には血球を産生する役割を持っていますが、成人では主な血球産生の場ではありません。 - 胆汁の貯蔵
胆汁の生成は肝臓で行われますが、胆汁の貯蔵は胆嚢で行われます。肝臓は貯蔵機能ではなく、生成した胆汁を胆嚢や腸に分泌する役割を担います。 - 尿素の生成(正解)
肝臓は、タンパク質代謝の過程で生じたアンモニアを尿素に変換する「尿素回路」を持ち、アンモニアを無毒な尿素に変えて排泄します。 - 薬物の代謝(正解)
肝臓は薬物代謝において中心的な役割を果たし、酵素によって薬物や有害物質を分解・解毒します。これにより、体内での薬物の作用や毒性を調整しています。 - グルカゴンの分泌
グルカゴンは膵臓のランゲルハンス島のα細胞から分泌されるホルモンであり、肝臓では生成されません。肝臓は、グルカゴンの作用によってグリコーゲンを分解し、血糖値を上昇させる役割を持っていますが、グルカゴンそのものを分泌するわけではありません。
ワンポイントアドバイス
肝臓の機能には、胆汁の生成、薬物や毒素の代謝、エネルギー代謝(グリコーゲンの貯蔵と分解)、および尿素回路によるアンモニアの解毒などがあります。特に、薬物代謝や尿素の生成といった重要な役割をしっかり押さえておきましょう。