肩関節の関節可動域が屈曲100°、伸展10°、外転60°、外旋5°、内旋45°の肩関節周囲炎患者で障害されやすい動作はどれか。
- 洗顔動作
- 結髪動作
- 靴下の着脱
- 爪切り動作
- 歯磨き動作
解答解説
正解は 2. 結髪動作 です。
結髪動作(髪を結う動作)は、肩関節の屈曲、外転、外旋の可動域を大きく必要とします。この患者の可動域では、屈曲100°、外転60°、外旋5°といった制限があるため、結髪動作が著しく困難となります。他の動作(洗顔、靴下の着脱、歯磨き)は比較的少ない可動域で行えるため、結髪動作ほど影響を受けません。
各選択肢の解説
- 洗顔動作
洗顔動作では肩関節の屈曲や内旋が主に必要ですが、屈曲100°と内旋45°の可動域があれば、ある程度可能です。 この選択肢は誤りです。 - 結髪動作
正解です。結髪動作は肩関節の屈曲、外転、外旋の広い可動域が必要です。外旋が5°、外転が60°に制限されているため、結髪動作が困難になります。 - 靴下の着脱
靴下の着脱には、肩関節の屈曲や内旋が必要ですが、この患者の可動域では可能です。 この選択肢は誤りです。 - 爪切り動作
爪切り動作では肩関節の屈曲や前方挙上の可動域が主に必要です。屈曲100°が可能であるため、問題なく行える場合が多いです。 この選択肢は誤りです。 - 歯磨き動作
歯磨き動作では肩関節の屈曲が主に必要ですが、屈曲100°が可能であれば対応可能です。 この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
肩関節周囲炎では、外旋と外転の可動域が特に制限されやすいことを理解することが重要です。結髪動作や背部を触れる動作(結帯動作)はこれらの可動域を大きく必要とするため、患者が困難を訴える典型的な動作です。可動域の評価とリハビリプランの作成に役立てましょう。