努力性呼気時に働く筋はどれか。2つ選べ。
- 腹直筋
- 横隔膜
- 外肋間筋
- 内肋間筋
- 胸鎖乳突筋
解答解説
正解は1. 腹直筋と4. 内肋間筋です。
解説
呼吸筋には、通常の安静呼吸に関与する筋と、努力性呼吸時に補助的に働く筋があります。努力性呼気では、胸郭を下げることで胸腔を縮小させ、空気を押し出す筋が活動します。
各選択肢の解説
- 腹直筋(正解)
- 腹直筋は、腹筋群の1つであり、腹圧を高めて横隔膜を押し上げる作用があります。この作用によって胸腔が縮小し、努力性呼気を助けます。
- 横隔膜(誤り)
- 横隔膜は主に吸気時に働く筋で、呼気時には弛緩して上昇します。努力性呼気に直接的な関与はありません。
- 外肋間筋(誤り)
- 外肋間筋は肋骨を引き上げる作用があり、吸気時に主に働きます。呼気時には活動しません。
- 内肋間筋(正解)
- 内肋間筋は肋骨を引き下げる作用があり、胸郭を縮小させることで努力性呼気を助けます。特に肋骨間の空間を狭める動きに関与します。
- 胸鎖乳突筋(誤り)
- 胸鎖乳突筋は、吸気時に働く補助呼吸筋です。努力性呼気には関与しません。
ワンポイントアドバイス
- 呼気筋の働き:安静呼気は基本的に筋の弛緩による受動的な動きですが、努力性呼気では腹筋群(腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋)や内肋間筋が重要です。
- 吸気筋と呼気筋を区別:吸気に働く筋(外肋間筋、横隔膜、胸鎖乳突筋など)と、呼気に働く筋をしっかり区別して覚えましょう。
努力性呼吸は、呼吸機能検査や呼吸リハビリの評価・指導で重要なポイントになります。