交感神経の機能で正しいのはどれか。
- 膵液分泌を促進する。
- 心収縮力を減少させる。
- 直腸平滑筋を収縮させる。
- 水晶体の厚さを減少させる。
- 肝臓でのグリコーゲン合成を促進する。
解答解説
正解は4. 水晶体の厚さを減少させるです。
解説
交感神経は、緊急時やストレス時に働く戦闘・逃走反応(Fight or Flight Response)を司ります。以下は、交感神経が関与する主な機能です:
- 心拍数の増加、心収縮力の増強。
- 消化液分泌や消化管運動の抑制。
- 血糖値の上昇(肝臓でグリコーゲン分解を促進)。
- 瞳孔の拡大、遠近調節で水晶体を薄くする(遠くを見る)。
各選択肢の解説
- 膵液分泌を促進する(誤り)
- 交感神経は膵液分泌を抑制します。膵液の分泌促進は、副交感神経の働きです。
- 心収縮力を減少させる(誤り)
- 交感神経は心臓の働きを活性化させ、心収縮力を増強します。減少させるのは副交感神経の働きです。
- 直腸平滑筋を収縮させる(誤り)
- 交感神経は直腸平滑筋を弛緩させます。一方、肛門括約筋は収縮させ、排便を抑制します。
- 水晶体の厚さを減少させる(正解)
- 交感神経は遠くを見る際に水晶体を薄くします。毛様体筋を弛緩させることで、チン小帯が緊張し、水晶体が平らになります。
- 肝臓でのグリコーゲン合成を促進する(誤り)
- 交感神経は、肝臓でのグリコーゲン合成を抑制し、代わりにグリコーゲン分解を促進して血糖値を上昇させます。
ワンポイントアドバイス
交感神経と副交感神経の働きを整理して覚えましょう。以下は交感神経の主な機能:
- 循環器系:心拍数と収縮力の増強。
- 視覚:瞳孔拡大、遠くを見る(水晶体を薄くする)。
- 代謝:血糖値上昇(グリコーゲン分解、糖新生促進)。
これらを理解すれば、類似問題にも対応可能です。