代謝で誤っているのはどれか。
- 呼吸商(RQ)は摂取する栄養素によって異なる。
- 特異動的作用(SDA)とは食物摂取後の体温上昇である。
- 基礎代謝量(BM)は同性、同年齢ならば体表面積に比例する。
- エネルギー代謝率(RMR)は基礎代謝量を基準とした運動強度である。
- 代謝当量(MET)は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度である。
解答解説
正解は5. 代謝当量(MET)は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度であるです。
解説
各選択肢の解説
- 呼吸商(RQ)は摂取する栄養素によって異なる(正しい)
- 呼吸商(RQ)は、二酸化炭素排出量/酸素消費量で計算されます。栄養素により異なり、以下のような値を示します:
- 炭水化物:1.0
- 脂質:0.7
- タンパク質:0.8程度
- 呼吸商(RQ)は、二酸化炭素排出量/酸素消費量で計算されます。栄養素により異なり、以下のような値を示します:
- 特異動的作用(SDA)とは食物摂取後の体温上昇である(正しい)
- 特異動的作用(SDA)は、食物摂取後にエネルギー代謝が増加し、体温が上昇する現象を指します。これは消化や吸収、栄養素の代謝にエネルギーが使われるためです。
- 基礎代謝量(BM)は同性、同年齢ならば体表面積に比例する(正しい)
- 基礎代謝量は主に体表面積に比例します。同じ性別・年齢であれば、体表面積の大きい人ほど基礎代謝量が高くなります。
- エネルギー代謝率(RMR)は基礎代謝量を基準とした運動強度である(正しい)
- エネルギー代謝率(RMR)は、基礎代謝量に対する運動時のエネルギー消費率を指します。運動強度の評価に用いられる概念です。
- 代謝当量(MET)は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度である(誤り)
- 代謝当量(MET)は安静座位時の代謝量を基準としています。1METは安静座位での酸素消費量(約3.5mL/kg/分)に相当し、これを基準に運動強度を評価します。
ワンポイントアドバイス
- METは安静座位を基準とし、日常活動や運動のエネルギー消費を比較する際に用います。
- SDAは「食事誘発性熱産生」とも呼ばれ、代謝を理解する重要な要素です。
- 基礎代謝の要因(体表面積や年齢など)も整理して覚えておきましょう。