偽関節を生じやすいのはどれか。2つ選べ。
- 手の舟状骨骨折
- 鎖骨骨折
- 肋骨骨折
- 大腿骨頸部骨折
- 踵骨骨折
解答解説
正解は1. 手の舟状骨骨折と4. 大腿骨頸部骨折です。
解説
偽関節(非連続性癒合)とは、骨折部が適切に癒合せず、不完全な関節のように動いてしまう状態を指します。これは、血流が乏しい部位や負荷が集中する部位で発生しやすく、早期の適切な固定や治療が重要です。
偽関節を生じやすい骨折部位
- 手の舟状骨骨折(正解)
- 舟状骨は手関節の中央に位置し、血流が乏しい部位があるため偽関節のリスクが高いです。特に舟状骨の近位部骨折では血行が不十分で、骨癒合が遅れやすいです。
- 長期的な固定が必要な場合も多いです。
- 大腿骨頸部骨折(正解)
- 大腿骨頸部は関節内骨折であり、血流が乏しい部位です。特に高齢者では骨折後に血行障害が起こりやすく、偽関節のリスクが高まります。
- 手術(人工骨頭置換術や骨接合術)で治療されることが多いです。
他の選択肢の解説
- 鎖骨骨折(誤り)
- 鎖骨は血流が良好で、偽関節はまれです。ただし、著しい転位や適切な固定がされなかった場合に偽関節が生じることがあります。
- 肋骨骨折(誤り)
- 肋骨骨折は自然治癒することが多く、偽関節が生じることは非常にまれです。
- 踵骨骨折(誤り)
- 踵骨は血流が良好で、偽関節が生じる頻度は低いです。ただし、複雑骨折や固定不足の場合にまれに発生する可能性があります。
ワンポイントアドバイス
偽関節を生じやすい部位として、
- 血流が乏しい部位(例:舟状骨、大腿骨頸部)
- 関節内骨折
- 適切な固定が困難な部位
を覚えておきましょう。特に舟状骨と大腿骨頸部は試験で頻出です。