左小脳半球梗塞で生じやすい症状はどれか。
- 右半身感覚障害
- 右上下肢失調症
- 左片麻痺
- 聴覚障害
- 構音障害
解答解説
正解は5.構音障害です。
小脳は運動の協調性やバランスの調整を司る部位であり、小脳半球梗塞では主に失調症状が現れます。構音障害は、言語を調整する運動機能の障害としてよく見られ、小脳障害の代表的な症状の一つです。
選択肢の解説
- 右半身感覚障害
感覚障害は小脳の病変では通常見られません。感覚障害は大脳の感覚野や視床などの障害に関連します。この選択肢は誤りです。 - 右上下肢失調症
小脳の半球障害は、同側(この場合は左)の上下肢に失調症状を引き起こします。右上下肢ではなく左上下肢に影響するため、この選択肢は誤りです。 - 左片麻痺
小脳は運動の調整を行いますが、筋力低下や麻痺を直接引き起こすことはありません。この選択肢は誤りです。 - 聴覚障害
聴覚障害は主に側頭葉や聴覚神経の障害によって生じ、小脳の病変では一般的に見られません。この選択肢は誤りです。 - 構音障害
小脳障害では筋肉の協調性が乱れるため、話す際の運動も不器用になり、構音障害が生じます。これは小脳梗塞の典型的な症状の一つです。この選択肢が正解です。
ワンポイントアドバイス
小脳梗塞の症状を整理しましょう:
- 失調症状:運動の不正確さや協調運動障害(ジスメトリア、アタキシー)。
- 構音障害:言葉が不明瞭になる。
- 眼振:眼球運動の調整障害。
- 同側性症状:小脳半球の障害は、同側の上下肢に影響を及ぼす。
これらの特徴を理解することで、小脳病変に関する問題に正確に対応できます。