第56回

第56回理学療法士国家試験 午後問題68

水溶性ホルモンはどれか。2つ選べ。

  1. エストロゲン
  2. グルカゴン
  3. コルチゾール
  4. サイロキシン
  5. バゾプレッシン

解答解説

正解は2.グルカゴンまたは5.バゾプレッシンです。

水溶性ホルモンは血漿中で自由に運ばれ、細胞膜上の受容体に結合して作用します。グルカゴン(膵臓ホルモン)やバゾプレッシン(抗利尿ホルモン)はペプチドホルモンであり、水溶性の特徴を持ちます。

選択肢の解説

  1. エストロゲン
    エストロゲンはステロイドホルモンであり、脂溶性です。血漿中では主にタンパク質と結合して運ばれます。この選択肢は誤りです。
  2. グルカゴン
    グルカゴンはペプチドホルモンで、水溶性です。細胞膜上の受容体に結合して血糖値を上昇させる作用を持ちます。この選択肢が正解です。
  3. コルチゾール
    コルチゾールはステロイドホルモンで、脂溶性です。細胞内受容体に結合して作用します。この選択肢は誤りです。
  4. サイロキシン
    サイロキシン(T4)は脂溶性ホルモンです。甲状腺ホルモンの一種であり、血液中ではトランスサイレチンなどの輸送タンパク質と結合して運ばれます。この選択肢は誤りです。
  5. バゾプレッシン
    バゾプレッシンはペプチドホルモンで、水溶性です。腎臓で水の再吸収を促進する役割を担い、細胞膜上の受容体に結合して作用します。この選択肢が正解です。

ワンポイントアドバイス

ホルモンの分類を覚える際のポイント:

  • 水溶性ホルモン:ペプチドホルモン(例:インスリン、グルカゴン、バゾプレッシン)。細胞膜上の受容体に作用。
  • 脂溶性ホルモン:ステロイドホルモン(例:エストロゲン、コルチゾール)や甲状腺ホルモン。細胞内受容体に作用。
    この分類を明確に覚えると、ホルモンに関する問題を正確に解答できます。