平衡聴覚器について正しいのはどれか。
- 三半規管は重力に反応する。
- 球形囊斑に聴覚受容器がある。
- 卵形囊は角加速度に反応する。
- 三半規管の受容器は膨大部稜にある。
- 三半規管のクプラは耳石膜で覆われている。
解答解説
正解は4.三半規管の受容器は膨大部稜にある。です。
三半規管の受容器は膨大部稜に位置し、角加速度(回転運動)を感知します。膨大部稜には毛細胞があり、回転運動による内リンパ液の流れを感知して平衡を保つための情報を脳に伝達します。平衡聴覚器は、平衡感覚(直線加速度と角加速度)と聴覚に分かれた重要な感覚器官です。
選択肢の解説
- 三半規管は重力に反応する。
三半規管は角加速度(回転運動)を感知します。重力に反応するのは球形囊と卵形囊にある感覚受容器です。この選択肢は誤りです。 - 球形囊斑に聴覚受容器がある。
球形囊斑は平衡感覚の受容器であり、聴覚の受容器は蝸牛内のコルチ器です。この選択肢は誤りです。 - 卵形囊は角加速度に反応する。
卵形囊は直線加速度や重力に反応します。角加速度は三半規管の膨大部稜が感知します。この選択肢は誤りです。 - 三半規管の受容器は膨大部稜にある。
三半規管の膨大部稜には、角加速度を感知するための毛細胞が存在します。この選択肢は正しいです。 - 三半規管のクプラは耳石膜で覆われている。
三半規管のクプラは耳石膜では覆われていません。クプラは膨大部稜内にあり、内リンパ液の流れを感知するゼラチン状の構造物です。耳石膜は球形囊や卵形囊に存在する構造です。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
平衡聴覚器の役割を整理すると、三半規管は角加速度、球形囊と卵形囊は直線加速度や重力を感知します。また、聴覚受容器の位置(蝸牛内のコルチ器)や、耳石膜とクプラの違いを明確にして覚えると混乱を防ぐことができます。