線維素溶解系で働く因子はどれか。
- カルシウムイオン
- フィブリノゲン
- プラスミノゲン
- プロトロンビン
- von Willebrand 因子
解答解説
正解は 3. プラスミノゲン です。
線維素溶解系(フィブリン溶解系)は、血液凝固後にできたフィブリン血栓を溶かすシステムで、血管の閉塞を防ぎ、血流を回復させる働きがあります。この過程において、プラスミノゲンがプラスミンという活性型酵素に変換され、フィブリンを分解して血栓を溶解します。
各選択肢の解説
- カルシウムイオン
カルシウムイオンは血液凝固過程において必要ですが、線維素溶解系そのものに直接働く因子ではありません。 - フィブリノゲン
フィブリノゲンは血液凝固過程でフィブリンに変換され、血栓の形成に関与しますが、線維素溶解系では分解対象であり、直接的に働く因子ではありません。 - プラスミノゲン(正解)
プラスミノゲンは、プラスミンに活性化されることでフィブリンを分解し、血栓を溶解する働きを持っています。線維素溶解系の主要な因子です。 - プロトロンビン
プロトロンビンは血液凝固の過程でトロンビンに変換され、フィブリノゲンをフィブリンに変える役割を担いますが、線維素溶解系には関与しません。 - von Willebrand 因子
von Willebrand因子は血液凝固に関与し、特に血小板の粘着性を高める役割がありますが、線維素溶解系には関わりません。
ワンポイントアドバイス
線維素溶解系では、プラスミノゲンがプラスミンに変換されることで、フィブリン血栓が分解されます。血液凝固系と線維素溶解系は対のように機能するため、それぞれの働きと主要な因子の役割を整理して覚えておきましょう。