症候と内分泌異常の組合せで正しいのはどれか。
- 先端巨大症
- 中心性肥満
- テタニー
- 尿崩症
- 頻脈
解答解説
正解は3です。
テタニーは、副甲状腺機能低下による低カルシウム血症が主な原因です。低カルシウム血症により、筋肉や神経の過剰興奮が引き起こされ、筋肉のけいれんや痙縮が生じます。
各選択肢の解説
- 先端巨大症 下垂体前葉ホルモン欠損
先端巨大症は、下垂体前葉からの成長ホルモン(GH)の過剰分泌が原因です。ホルモン欠損ではなく、ホルモン過剰が関与しているため、この選択肢は誤りです。 - 中心性肥満 副腎皮質機能低下
中心性肥満は、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の過剰分泌によるクッシング症候群で見られます。副腎皮質機能低下では、むしろ体重減少が特徴です。この選択肢は誤りです。 - テタニー 副甲状腺機能低下(正解)
正しい選択肢です。副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌低下により低カルシウム血症が生じ、筋肉や神経の過剰興奮がテタニーを引き起こします。 - 尿崩症 抗利尿ホルモン分泌亢進
尿崩症は、抗利尿ホルモン(バソプレシン、ADH)の分泌低下や腎の感受性低下が原因です。分泌亢進はむしろ低ナトリウム血症を伴うSIADHで見られます。この選択肢は誤りです。 - 頻脈 甲状腺機能低下
甲状腺機能低下では、代謝が低下するため、むしろ徐脈が特徴的です。頻脈は、甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)で見られます。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
内分泌異常と症候の代表的な組み合わせを覚えておくと便利です:
- テタニー:副甲状腺機能低下 → 低カルシウム血症。
- 中心性肥満:副腎皮質機能亢進(クッシング症候群)。
- 尿崩症:抗利尿ホルモンの分泌低下または作用不全。
- 頻脈:甲状腺機能亢進。
- 先端巨大症:成長ホルモンの過剰分泌。
正確なメカニズムと症状の関係を押さえておきましょう。