痛みとして灼熱感を生じるのはどれか。
- Lhermitte徴候
- Morleyテスト
- 緊張型頭痛
- Tinel徴候
- 視床痛
解答解説
正解は5です。
視床痛は、脳卒中や外傷によって視床が損傷された場合に発生する痛みで、灼熱感や焼けるような痛みが特徴的です。視床が損傷されると感覚処理が異常をきたし、通常の痛覚では説明できない強烈で持続的な痛みが生じます。
各選択肢の解説
- Lhermitte徴候
頸椎を屈曲した際に電撃様の痛みが背中から下肢にかけて走る症状です。これは脊髄や神経の脱髄が原因であり、灼熱感ではなく電撃痛が主です。この選択肢は誤りです。 - Morleyテスト
Morleyテストは手根管症候群の診断に使用されるテストで、圧迫による正中神経の症状を確認しますが、灼熱感は典型的な症状ではありません。この選択肢は誤りです。 - 緊張型頭痛
緊張型頭痛は首や肩、頭部の筋肉の緊張により生じる頭痛で、締め付けられるような鈍痛が主な症状です。灼熱感はありません。この選択肢は誤りです。 - Tinel徴候
末梢神経に叩打を加えた際に、その神経支配領域でチクチクとした異常感覚が生じる現象です。灼熱感ではなく、しびれやピリピリとした感覚が特徴です。この選択肢は誤りです。 - 視床痛(正解)
正しい選択肢です。視床痛は神経障害性疼痛の一種で、脳の視床が損傷された際に生じます。特徴的な灼熱感や焼けつくような痛み、感覚異常を伴うことがあります。
ワンポイントアドバイス
灼熱感を伴う痛みの代表例としては視床痛や帯状疱疹後神経痛があります。視床痛の特徴を把握する際には以下を覚えておくと役立ちます:
- 原因:脳卒中や外傷後の視床損傷。
- 症状:灼熱感、激しい痛み、感覚異常。
- 治療:薬物療法(鎮痛薬、抗てんかん薬など)が中心。
視床痛は治療が難しい場合が多いため、早期の痛み管理が重要です。