第57回

第57回理学療法士国家試験 午後問題81

障害受容に至る6つの過程において4番目に現れるのはどれか。

  1. 解決への努力期
  2. ショック期
  3. 混乱期
  4. 受容期
  5. 否認期

解答解説

正解は3です。

障害受容のプロセスは、障害を負った個人が心理的にその状態を受け入れていく過程です。この6段階の中で4番目に現れるのは混乱期です。この段階では、現実の状況を受け入れつつも、自分の将来や能力に不安を抱き、感情的な動揺が強くなることがあります。

障害受容の6つの過程

  1. ショック期
    突然の障害により、心理的な麻痺や混乱が起こる。
  2. 否認期
    障害の現実を否認し、自分に起きたことを受け入れない。
  3. 混乱期
    障害の現実に気づき始めるが、不安や恐れ、怒りが強くなる。
  4. 解決への努力期
    新たな目標に向かって行動を始める。リハビリテーションへの参加などが見られる。
  5. 受容期
    障害を受け入れ、現状での生活に適応していく。

各選択肢の解説

  1. 解決への努力期
    解決への努力期は4番目の混乱期の後に訪れる段階です。この選択肢は誤りです。
  2. ショック期
    ショック期は1番目に現れる段階で、障害を負った直後の心理的麻痺の状態を指します。この選択肢は誤りです。
  3. 混乱期(正解)
    正しい選択肢です。混乱期は4番目の段階で、障害の現実を認識し始める一方で、不安や恐れが増大し感情が揺れ動く時期です。
  4. 受容期
    受容期は最終段階で、障害を受け入れ、新たな生活に適応する時期です。この選択肢は誤りです。
  5. 否認期
    否認期は2番目に現れる段階で、障害の現実を否定し、受け入れない状態が見られます。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

障害受容のプロセスは、心理的支援やリハビリテーションを行う際の重要な理解ポイントです。個人がどの段階にいるかを見極め、それに応じた適切なサポートを提供することが求められます。