第57回

第57回理学療法士国家試験 午後問題80

自己暗示により催眠状態を作り出し心身をリラックスさせる方法はどれか。

  1. コラム法
  2. 自律訓練法
  3. 自由連想法
  4. 漸進的筋弛緩法
  5. マインドフルネス

解答解説

正解は2です。

自律訓練法は、自己暗示を用いて心身をリラックスさせる方法です。シュルツ(Schultz)によって開発されたこの方法では、「重感」や「温感」などの感覚を繰り返し意識することで、催眠状態に似たリラクゼーション効果を得ることができます。

各選択肢の解説

  1. コラム法
    コラム法は、認知行動療法の一環で、ネガティブな思考や行動を記録し、それに対する代替的な考えを導き出す方法です。リラクゼーション技法ではありません。この選択肢は誤りです。
  2. 自律訓練法(正解)
    正しい選択肢です。自律訓練法は、自己暗示を使って催眠状態に入り、ストレス軽減や集中力向上、心身のリラクゼーションを目指す技法です。
  3. 自由連想法
    自由連想法は、精神分析で用いられる手法で、思い浮かんだ言葉や考えを自由に話すことで無意識の内容を明らかにする方法です。リラクゼーション技法ではありません。この選択肢は誤りです。
  4. 漸進的筋弛緩法
    漸進的筋弛緩法は、身体の特定の筋肉群を意識的に緊張させたり弛緩させたりすることで、全身のリラクゼーションを得る方法です。自己暗示を用いる技法ではないため、この選択肢は誤りです。
  5. マインドフルネス
    マインドフルネスは、「今この瞬間」に意識を集中し、自分の感覚や感情をあるがままに受け入れる瞑想的な方法です。自己暗示とは異なるアプローチです。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

リラクゼーション技法を比較する際のポイント:

  • 自律訓練法:自己暗示によるリラックス。
  • 漸進的筋弛緩法:筋肉の緊張と弛緩を繰り返す。
  • マインドフルネス:現在に集中する瞑想的技法。

心身のストレスケアやリラクゼーション技法は、それぞれの特徴を理解して適切に活用することが大切です。