欲求を満たせないときに、正反対の欲求を発展させ心的平衡を保とうとする防衛機制はどれか。
- 置き換え
- 合理化
- 反動形成
- 否認
- 抑圧
解答解説
正解は3です。
反動形成は、自分の中で許容できない欲求や感情があるときに、それを抑圧し、正反対の感情や行動を発展させる防衛機制です。このプロセスは心的平衡を保つために無意識のうちに行われます。
各選択肢の解説
- 置き換え
置き換えは、ある対象に向けられた感情や欲求を別の対象に移す防衛機制です。たとえば、上司への怒りを家庭内で家族に向ける場合などです。この選択肢は誤りです。 - 合理化
合理化は、不快な感情や行動をもっともらしい理由で正当化し、自分を納得させる防衛機制です。たとえば、失敗を「準備不足ではなく運が悪かった」と説明する行動が挙げられます。この選択肢は誤りです。 - 反動形成(正解)
正しい選択肢です。自分が持つ許容できない欲求(たとえば、憎しみや嫉妬)に対し、正反対の行動や感情(過剰な親切や愛情)を示すことで、その欲求を否定します。 - 否認
否認は、現実の状況を認識することを拒否し、心理的な衝撃を回避する防衛機制です。たとえば、病気の診断を受けた患者が「そんなはずはない」と受け入れを拒否するケースです。この選択肢は誤りです。 - 抑圧
抑圧は、不快な記憶や感情を意識に上らないよう無意識の中に押し込める防衛機制です。たとえば、トラウマ体験を記憶から消し去る行為が該当します。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
防衛機制を理解する際には、各メカニズムが心のバランスを保つためにどう機能するかを考えると覚えやすいです。
- 反動形成:嫌悪→過剰な愛情。
- 置き換え:感情を別の対象へ転換。
- 合理化:もっともらしい理由付け。
- 否認:現実を認めない。
- 抑圧:無意識に封じ込める。
心理学の基礎として、これらの概念をしっかり押さえておきましょう。