組織の再生能力が最も高いのはどれか。
- 角膜
- 骨髄
- 心筋
- 神経
- 横紋筋
解答解説
正解は2です。
骨髄は、造血幹細胞が存在し、絶えず新しい血液細胞(赤血球、白血球、血小板)を生産する能力を持っています。そのため、組織の中で最も高い再生能力を持つとされています。
各選択肢の解説
- 角膜
角膜は損傷後に再生する能力を持ちますが、再生能力は骨髄ほど高くありません。角膜上皮は再生能力が高いですが、深部の組織ではその能力が制限されます。この選択肢は誤りです。 - 骨髄(正解)
正しい選択肢です。骨髄は造血幹細胞が豊富で、常に血液細胞を補充しているため、非常に高い再生能力を持っています。造血幹細胞の分化・増殖が重要です。 - 心筋
心筋細胞は分裂する能力がほとんどなく、損傷後に新しい心筋細胞を形成することは困難です。心筋梗塞後の修復では、線維化が主に進行します。この選択肢は誤りです。 - 神経
神経細胞は再生能力が極めて低いです。一部の末梢神経では再生が可能ですが、中枢神経系(脳・脊髄)では再生がほとんど起こりません。この選択肢は誤りです。 - 横紋筋
横紋筋(骨格筋)はある程度の再生能力を持ちますが、再生は衛星細胞(筋芽細胞)を介して限定的に行われます。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
組織の再生能力を整理すると以下の通りです:
- 再生能力が高い:骨髄、皮膚上皮、腸粘膜上皮。
- 再生能力が中程度:肝臓、骨格筋。
- 再生能力が低い:神経細胞、心筋細胞。
再生能力の違いは細胞分裂能や幹細胞の存在に依存しています。再生と修復のメカニズムを理解しておくと役立ちます。