脊髄について正しいのはどれか。
- 体性感覚神経の一次ニューロンの細胞体は後根神経節に存在する。
- 白質はその大部分を神経細胞の細胞体が占める。
- 運動神経細胞は後角にある。
- 深部感覚は前索を上行する。
- 温痛覚は後索を上行する。
解答解説
正解は1です。
体性感覚神経の一次ニューロンは、皮膚や筋肉などの体性感覚情報を中枢神経系に伝える神経です。その細胞体は後根神経節に存在し、そこから軸索を伸ばして脊髄後角に情報を送ります。
各選択肢の解説
- 体性感覚神経の一次ニューロンの細胞体は後根神経節に存在する。(正解)
正しい選択肢です。後根神経節には、体性感覚神経の一次ニューロンの細胞体が密集しており、脊髄に感覚情報を送ります。 - 白質はその大部分を神経細胞の細胞体が占める。
白質は、神経細胞の軸索が密集している部分であり、細胞体が多いのは灰白質です。この選択肢は誤りです。 - 運動神経細胞は後角にある。
運動神経細胞は脊髄前角に存在します。後角は主に感覚情報を処理する領域です。この選択肢は誤りです。 - 深部感覚は前索を上行する。
深部感覚(振動覚や位置覚)は、後索を上行して延髄へ送られます。この選択肢は誤りです。 - 温痛覚は後索を上行する。
温痛覚は、脊髄後角で二次ニューロンに伝達された後、側索を上行します。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
脊髄内の神経伝導路を理解する際には、以下を押さえましょう:
- 後根神経節:感覚神経の一次ニューロンの細胞体が存在する。
- 白質:神経軸索が集まり、上行路(感覚)と下行路(運動)を含む。
- 灰白質:神経細胞の細胞体が多く存在し、感覚や運動の中継を行う。
- 深部感覚:後索を上行。
- 温痛覚:側索を上行。
神経解剖を整理して覚えることで、脊髄の構造と機能をより深く理解できます。