Parkinson病に対する包括的な評価指標であるUPDRSの評価項目でないのはどれか。
- 感覚
- 姿勢
- 歩行
- 知的機能
- ジスキネジア
解答解説
正解は1. 感覚です。
解説
UPDRS(Unified Parkinson’s Disease Rating Scale)は、パーキンソン病(PD)の症状を包括的に評価する指標で、運動症状、非運動症状、生活の質を総合的に評価します。評価項目は以下のセクションに分かれています:
UPDRSの構成
- Part I:非運動症状の評価
- 知的機能、気分、行動(例:認知機能、うつ、幻覚など)
- Part II:日常生活動作(ADL)の評価
- 歩行、姿勢、嚥下、書字など患者の主観的な症状
- Part III:運動症状の評価
- 振戦、筋固縮、姿勢保持反射、ジスキネジアなどの運動機能の評価
- Part IV:治療関連の運動合併症の評価
- ジスキネジアや運動変動(on-off現象)の評価
感覚はパーキンソン病の主要な症状ではなく、UPDRSの評価項目には含まれていません。
他の選択肢との比較
- 姿勢(正しい項目)
- 姿勢保持反射や姿勢の安定性は、Part IIIで評価される重要な運動症状です。
- 歩行(正しい項目)
- 歩行能力はPart II(ADL評価)とPart III(運動症状)で評価されます。
- 知的機能(正しい項目)
- Part Iで認知機能の低下や精神的な変化が評価されます。
- ジスキネジア(正しい項目)
- Part IVで治療関連の運動合併症として評価されます。
ワンポイントアドバイス
UPDRSはパーキンソン病の評価において標準的な指標であり、運動症状(姿勢、歩行、振戦など)や治療の副作用(ジスキネジアなど)を包括的に評価します。非運動症状も含まれますが、感覚は評価対象外であることを覚えておきましょう。