第59回

第59回理学療法士国家試験 午前問題52

ミオシンフィラメントが存在するのはどれか。3つ選べ。

  1. A帯
  2. H帯
  3. I帯
  4. Z帯
  5. 筋節

解答解説

正解は 1. A帯, 2. H帯, 5. 筋節 です。

ミオシンフィラメントは、筋収縮を司る太いフィラメントであり、筋節(サルコメア)内の特定の領域に分布します。具体的には、筋節全体にわたるA帯(暗帯)内に存在し、その中央部であるH帯はミオシンフィラメントのみが含まれます。また、筋節全体(Z帯~Z帯)に含まれますが、I帯やZ帯にはミオシンフィラメントは存在しません。

各選択肢の解説

  1. A帯(正解)
    A帯は、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントが重なる領域で、ミオシンフィラメントが含まれます。筋節内の暗い部分です。
  2. H帯(正解)
    H帯はA帯の中央部分で、ミオシンフィラメントのみが存在する領域です。収縮時にはこの帯が狭くなります。
  3. I帯
    I帯はアクチンフィラメントのみが存在する領域で、ミオシンフィラメントは含まれません。収縮時には幅が縮小します。
  4. Z帯
    Z帯は筋節の境界を形成する構造で、アクチンフィラメントが結合する部分です。ミオシンフィラメントはここには存在しません。
  5. 筋節(正解)
    筋節はZ帯からZ帯までの1単位を指し、A帯やH帯が含まれるため、結果としてミオシンフィラメントも含まれます。

ワンポイントアドバイス

筋節内の帯構造を整理して覚える際は、「A帯にミオシンが存在し、H帯はミオシンのみ、I帯はアクチンのみ」と分けて覚えると分かりやすいです。また、Z帯は筋節の構造的区切りであることを押さえましょう。