第59回

第59回理学療法士国家試験 午前問題53

肩甲背神経に支配される筋はどれか。2つ選べ。

  1. 肩甲挙筋
  2. 鎖骨下筋
  3. 前鋸筋
  4. 僧帽筋
  5. 菱形筋

解答解説

正解は 1. 肩甲挙筋, 5. 菱形筋 です。

肩甲背神経は、頚神経根C4~C5から起こり、肩甲骨の動きに関与する筋を支配します。具体的には、肩甲挙筋と菱形筋を支配しており、これらの筋が肩甲骨の挙上や内転を担います。

各選択肢の解説

  1. 肩甲挙筋(正解)
    肩甲背神経によって支配される筋の一つで、肩甲骨の挙上を主な作用とします。
  2. 鎖骨下筋
    鎖骨下筋は鎖骨下神経(C5~C6)に支配され、肩甲背神経とは無関係です。
  3. 前鋸筋
    前鋸筋は長胸神経(C5~C7)に支配され、肩甲背神経の支配ではありません。
  4. 僧帽筋
    僧帽筋は副神経(CN XI)と頚神経叢(C3~C4)による支配を受けており、肩甲背神経とは関係ありません。
  5. 菱形筋(正解)
    肩甲背神経によって支配される筋の一つで、肩甲骨の内転と下方回旋を主な作用とします。

ワンポイントアドバイス

肩甲背神経が支配する筋は、肩甲骨の挙上や内転に関与する肩甲挙筋と菱形筋です。解剖学的な神経と筋の対応関係を整理する際には、「神経→筋」の順で覚えるのが効果的です。また、僧帽筋は肩甲骨の動きに関与しますが、肩甲背神経ではなく副神経に支配される点に注意しましょう。