図に示す姿勢のうち、労働災害予防を目的とした動作指導で適切な作業姿勢はどれか。
解答解説
正解は5です。
解説
労働災害予防においては、作業時の腰部への負担軽減が重要です。特に、重量物を扱う場合や下部での作業では、腰椎を屈曲させる動作を避け、膝や股関節を適切に使用する姿勢が推奨されます。
作業姿勢のポイント
- 膝を曲げてしゃがむことで、腰椎の屈曲を最小限に抑えます。これにより、腰部への負担を軽減し、腰痛や椎間板ヘルニアなどのリスクを防ぎます。
- 体幹を安定させた状態で作業を行うことで、身体全体に負担が分散されます。
- 重量物を持ち上げる際も、膝を曲げて股関節と膝関節を主に使うことが推奨されます。
選択肢の分析
- (誤り)
背もたれに寄りかかる姿勢はリラックスした体勢であり、長時間の休憩には適していますが、作業姿勢としては非効率です。腰部の支持が十分ではなく、安定性が欠けています。 - (誤り)
上半身を過度に前屈させる姿勢は、腰椎に大きな負担をかけるため、労働災害予防の観点から不適切です。腰痛や椎間板障害のリスクが高まります。 - (誤り)
高い位置での作業において、無理に腕を伸ばす姿勢は、肩や頸部への負担が大きく、長時間続けると肩こりや頸部障害のリスクが高まります。 - (誤り)
直立姿勢から腰だけを屈曲させた状態で荷物を持つ姿勢は、腰椎に過剰な負荷がかかるため危険です。重量物を持ち上げる際には、膝と股関節を使ってしゃがむことが重要です。 - (正解)
膝を曲げてしゃがむ姿勢は、腰椎への負担を最小限に抑えるため、適切な作業姿勢です。この体勢では股関節と膝関節を主に使用して作業を行うため、労働災害予防に最も適しています。
ワンポイントアドバイス
作業姿勢の指導では、膝を曲げてしゃがむこと、腰を丸めないことが基本です。また、作業台の高さを適切に調整することで、過度な前屈や腕の無理な伸展を防ぎましょう。腰部への負担を減らす姿勢を日常的に習慣づけることが重要です。