膝関節前十字靱帯再建術後3日経過した時点で行う理学療法として適切でないのはどれか。
- ゴムチューブを利用した膝伸展運動
- 膝装具装着下での自動介助運動
- CPMを用いた関節可動域練習
- ハーフスクワット
- アイシング
解答解説
正解は4.ハーフスクワットです。
術後3日という早期の段階では、膝関節への負荷を最小限にする必要があります。ハーフスクワットは、膝関節に大きな負荷をかけるため、術後3日の時点では不適切です。まずは疼痛管理や腫脹軽減、軽い可動域練習を中心に行います。
選択肢の解説
- ゴムチューブを利用した膝伸展運動
術後早期に行う等尺性または軽負荷の膝伸展運動は、筋萎縮の予防や血流促進のために有効です。負荷が過大にならないよう注意する必要はありますが、適切な運動です。この選択肢は適切です。 - 膝装具装着下での自動介助運動
装具を装着した状態での自動介助運動は、術後早期から安全に行える可動域練習の一つです。無理のない範囲での運動が推奨されます。この選択肢は適切です。 - CPMを用いた関節可動域練習
CPM(Continuous Passive Motion)は、術後の可動域改善や癒着防止のために効果的です。術後早期から安全に使用できます。この選択肢は適切です。 - ハーフスクワット
ハーフスクワットは膝関節に大きな負荷をかける運動であり、術後3日という時期には不適切です。炎症や痛みが強い時期にこの運動を行うと再建靱帯へのストレスが増大し、治癒を妨げる可能性があります。この選択肢が不適切です。 - アイシング
術後の疼痛や腫脹の軽減のため、アイシングは重要な管理方法の一つです。術後3日の時点でも適切です。この選択肢は適切です。
ワンポイントアドバイス
膝前十字靱帯再建術後のリハビリでは、時期に応じた適切な負荷設定が重要です。術後早期(~1週間)は、以下に重点を置きます:
- 疼痛と腫脹の管理(アイシング、軽い可動域練習)
- 関節可動域の回復(CPM、自動介助運動)
- 軽負荷の筋トレ(等尺性運動など)
負荷が高い運動(例:スクワット)は、術後1か月以降の中期以降に導入するのが一般的です。