第56回

第56回理学療法士国家試験 午後問題38

対流熱を用いるのはどれか。

  1. 気泡浴
  2. 赤外線
  3. 超音波
  4. 極超短波
  5. パラフィン

解答解説

正解は1.気泡浴です。

対流熱は、液体や気体の移動によって熱が伝わる仕組みを指します。気泡浴では、温水に気泡を発生させることで、対流熱を利用して温熱効果を得ます。これにより、患部を効率よく温めることができます。

選択肢の解説

  1. 気泡浴
    温水の中で気泡が発生し、水の対流によって熱が伝わります。対流熱を利用した代表的な温熱療法です。この選択肢が正解です。
  2. 赤外線
    赤外線療法は、電磁波による放射熱を利用して熱を伝えます。対流熱ではなく、放射熱の一種です。この選択肢は誤りです。
  3. 超音波
    超音波療法は、高周波の音波を組織に伝え、振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで組織を加温します。これは伝導熱を利用した方法であり、対流熱ではありません。この選択肢は誤りです。
  4. 極超短波
    極超短波療法は、高周波の電磁波を組織に照射し、深部を加温する方法です。これも放射熱を利用しており、対流熱ではありません。この選択肢は誤りです。
  5. パラフィン
    パラフィン浴は、加熱したパラフィン(固体)を利用した温熱療法であり、伝導熱によって熱を伝えます。対流熱ではありません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

温熱療法では、熱の伝わり方を分類して覚えると効果的です。

  • 対流熱:気泡浴、渦流浴
  • 伝導熱:パラフィン浴、ホットパック
  • 放射熱:赤外線、極超短波
  • その他:超音波(振動エネルギーの変換)
    治療目的や適応を理解するため、各熱伝導方式を整理しておきましょう。