第57回

第57回理学療法士国家試験 午後問題73

関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準)による運動方向と移動軸の組合せで正しいのはどれか。

  1. 股屈曲    下腿中央線
  2. 股内旋    大腿骨
  3. 股外転    大腿中央線
  4. 膝屈曲    脛骨
  5. 足底屈    第Ⅱ中足骨

解答解説

正解は3です。

関節可動域測定における基準では、股外転の移動軸は大腿中央線を基準にします。この測定では股関節運動の移動軸を適切に設定することが重要です。

各選択肢の解説

  1. 股屈曲 下腿中央線
    股関節の屈曲では、移動軸は体幹に対する大腿中央線を基準とします。下腿中央線は使用しません。この選択肢は誤りです。
  2. 股内旋 大腿骨
    股内旋では、移動軸は下腿中央線を基準とします。大腿骨は基準としません。この選択肢は誤りです。
  3. 股外転 大腿中央線(正解)
    正しい選択肢です。股外転の測定では、移動軸として大腿中央線が基準となります。骨盤の左右差が測定に影響しないように注意する必要があります。
  4. 膝屈曲 脛骨
    膝屈曲の移動軸は大腿骨を基準とします。脛骨は基準にはなりません。この選択肢は誤りです。
  5. 足底屈 第Ⅱ中足骨
    足関節の底屈では、移動軸は腓骨頭から外果を結ぶ線を基準とします。第Ⅱ中足骨は基準ではありません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

関節可動域測定法では、移動軸や基準軸の設定が正確であることが重要です。以下の点を覚えておきましょう:

  • 股関節外転:移動軸は大腿中央線。
  • 膝関節屈曲:移動軸は大腿骨。
  • 足関節底屈:移動軸は腓骨頭から外果を結ぶ線。

これらの基準を理解し、実践で正確に測定できるようにしましょう。