細胞小器官のうちATPを合成するのはどれか。
- 小胞体
- 中心小体
- ゴルジ装置
- リソゾーム
- ミトコンドリア
解答解説
正解は5です。
ミトコンドリアは細胞のエネルギー工場として機能し、ATP(アデノシン三リン酸)を合成します。ミトコンドリア内膜に存在する電子伝達系とATP合成酵素によって、酸素とグルコースから効率的にATPが生成されます。これは、細胞内でエネルギーを供給する重要なプロセスです。
各選択肢の解説
- 小胞体
小胞体は、タンパク質や脂質の合成、カルシウムの貯蔵に関与しますが、ATPを合成する機能はありません。この選択肢は誤りです。 - 中心小体
中心小体は細胞分裂時に紡錘体を形成し、染色体の分離を助けますが、ATP合成には関与しません。この選択肢は誤りです。 - ゴルジ装置
ゴルジ装置は、タンパク質や脂質の修飾、加工、分泌に関与しますが、ATPを合成する機能はありません。この選択肢は誤りです。 - リソゾーム
リソゾームは細胞内消化を行う小器官であり、加水分解酵素を用いて不要な物質を分解しますが、ATP合成には関与しません。この選択肢は誤りです。 - ミトコンドリア(正解)
正しい選択肢です。ミトコンドリアは、酸化的リン酸化を通じてATPを生成します。このプロセスは細胞のエネルギー代謝の中心であり、生命維持に不可欠です。
ワンポイントアドバイス
ミトコンドリアのATP合成は、電子伝達系(酸化的リン酸化)が中心です。この過程では、グルコースが分解されて生じるNADHやFADH2が電子を供給し、プロトン濃度勾配を利用してATP合成酵素がATPを生成します。この仕組みをしっかり理解しておくことで、代謝や細胞生理学の基礎がより深まります。