第57回

第57回理学療法士国家試験 午後問題59

右足部の内側面を図に示す。矢印の骨に付着する筋はどれか。

  1. 後脛骨筋
  2. 第三腓骨筋
  3. 短腓骨筋
  4. 短母指伸筋
  5. 虫様筋

解答解説

正解は1です。

矢印が指している骨は舟状骨です。舟状骨の舟状骨粗面には、後脛骨筋が付着します。後脛骨筋は足部の内側縦アーチを保持する重要な役割を果たします。

各選択肢の解説

  1. 後脛骨筋(正解)
    正しい選択肢です。後脛骨筋は下腿後面の深部に位置する筋で、腱が内果の後ろを通過して舟状骨粗面に付着します。足の内側縦アーチを支持し、足部の安定性に寄与します。
  2. 第三腓骨筋
    第三腓骨筋は前脛骨筋の隣に位置し、足背に向かう筋です。その腱は主に第5中足骨底に付着しますが、舟状骨には付着しません。この選択肢は誤りです。
  3. 短腓骨筋
    短腓骨筋は下腿外側の筋であり、第5中足骨粗面に付着します。舟状骨とは関係ありません。この選択肢は誤りです。
  4. 短母指伸筋
    短母指伸筋は足背に位置する筋で、母指の伸展に関与しますが、舟状骨には付着しません。この選択肢は誤りです。
  5. 虫様筋
    虫様筋は足部の小筋群で、足指の屈曲に関与しますが、舟状骨には付着しません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

舟状骨は足部内側に位置し、主に足部の縦アーチを支える筋(例:後脛骨筋)の付着点として重要です。後脛骨筋は、舟状骨のほかにも楔状骨や中足骨底にも腱を伸ばしており、足部の構造的安定性に重要な役割を果たします。