ICFコアセットについて正しいのはどれか。
- 一般セットと包括セットの2種類がある。
- 一般セットは簡素な評価の際に対応する。
- 包括セットはICFの全コードを評価する。
- 国際疾病分類(ICD)と同様の目的で使用される。
- 現在開発されているコアセットの1つに脳卒中用がある。
解答解説
正解は5です。
ICF(国際生活機能分類)コアセットは、ICFを簡略化し、疾患や状態ごとに最も重要な項目を集約したツールです。現在、特定の疾患やリハビリテーション分野で使用できるよう、複数のコアセットが開発されています。その中には脳卒中用のコアセットも含まれており、実際の臨床評価やリハビリテーション計画で活用されています。
各選択肢の解説
- 一般セットと包括セットの2種類がある。
ICFコアセットは、一般セット(Generic Set)と包括セット(Comprehensive Set)に限定されず、疾患別やリハビリテーション分野別に多様な形式が開発されています。この選択肢は誤りです。 - 一般セットは簡素な評価の際に対応する。
ICFの一般セット(Generic Set)は存在しますが、これはICFコアセット全体の枠組みを指すものではなく、簡素な評価に特化しているわけではありません。この選択肢は誤りです。 - 包括セットはICFの全コードを評価する。
包括セット(Comprehensive Set)は、ICFのすべてのコードを網羅するものではなく、疾患や状態に関連する重要な項目を抽出したものです。この選択肢は誤りです。 - 国際疾病分類(ICD)と同様の目的で使用される。
ICDは疾患の分類と診断コードの統一を目的としていますが、ICFは生活機能や参加など、リハビリテーションやQOL評価に焦点を当てた分類です。この選択肢は誤りです。 - 現在開発されているコアセットの1つに脳卒中用がある。
正しい選択肢です。ICFコアセットの中には、脳卒中を対象としたものがあり、リハビリテーションや患者の生活機能の包括的な評価に用いられています。
ワンポイントアドバイス
ICFは、疾患の分類ではなく、健康状態や生活機能を多面的に評価する枠組みです。コアセットは、疾患や分野ごとの重要項目を抽出した実用的なツールとして、リハビリテーションや社会参加の促進に役立っています。脳卒中や脊髄損傷などの疾患別コアセットを活用することで、患者の状態をより具体的に評価できます。