全身持久力トレーニングの効果で正しいのはどれか。
- 最大心拍出量は減少する。
- 末梢血管抵抗は増加する。
- 最大酸素摂取量は増加する。
- 同じ運動強度での換気量は減少する。
- 嫌気性代謝閾値が出現する運動強度が低下する。
解答解説
正解は3と4です。
全身持久力トレーニング(有酸素トレーニング)を行うと、心肺機能や酸素運搬能力が向上します。また、効率的なエネルギー供給が可能となり、運動時の換気量やエネルギー消費が改善されます。これにより、運動効率が向上することが特徴です。
各選択肢の解説
- 最大心拍出量は減少する。
持久力トレーニングにより、最大心拍出量(心拍数×1回拍出量)は増加します。これは心筋の肥大や心拍出力の効率化により、運動中の酸素供給能力が高まるためです。この選択肢は誤りです。 - 末梢血管抵抗は増加する。
持久力トレーニングにより、運動時には末梢血管抵抗は減少します。トレーニングにより血管が拡張しやすくなり、血流が改善されるからです。この選択肢は誤りです。 - 最大酸素摂取量は増加する。(正解)
正しい選択肢です。最大酸素摂取量(VO₂max)は、持久力トレーニングにより心拍出量や筋肉の酸素利用効率が向上することで増加します。これは持久力向上の指標として重要です。 - 同じ運動強度での換気量は減少する。(正解)
正しい選択肢です。持久力トレーニングにより、呼吸効率が向上するため、同じ運動強度での換気量が減少します。これにより、より少ない努力で同じ運動を行えるようになります。 - 嫌気性代謝閾値が出現する運動強度が低下する。
持久力トレーニングにより、嫌気性代謝閾値(AT)が出現する運動強度は上昇します。これにより、より高い運動強度でも乳酸の蓄積を抑えることができ、持久力が向上します。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
全身持久力トレーニングの効果を理解するには、以下を押さえることが重要です:
- 増加するもの:最大酸素摂取量、運動時の心拍出量、酸素供給能力。
- 効率化するもの:呼吸効率(同じ運動強度での換気量減少)、酸素利用効率。
- 改善されるもの:ATの閾値上昇、末梢血流量の増加、筋繊維の酸化能。