変形性膝関節症で正しいのはどれか。
- 男性に好発する。
- 一次性の頻度が高い。
- 起立動作時の痛みが強い。
- 膝外反変形を生じやすい。
- エックス線写真で骨硬化像がみられる。
解答解説
正解は2と3と5です。
変形性膝関節症(OA:Osteoarthritis)は、加齢や関節にかかる負荷により軟骨が変性し、関節に痛みや機能障害を生じる疾患です。以下の特徴が正しい選択肢を選ぶポイントとなります。
各選択肢の解説
- 男性に好発する。
変形性膝関節症は女性に多い疾患です。特に閉経後の女性ではホルモンの影響や骨密度の低下により罹患率が高まります。この選択肢は誤りです。 - 一次性の頻度が高い。(正解)
正しい選択肢です。変形性膝関節症は一次性(原因が明らかでないもの)が大半を占めます。二次性(外傷や炎症、他の疾患に起因するもの)は頻度が低いです。 - 起立動作時の痛みが強い。(正解)
正しい選択肢です。変形性膝関節症では、特に荷重がかかる動作(例:起立、歩行、階段昇降)の際に痛みが強くなることが特徴です。 - 膝外反変形を生じやすい。
変形性膝関節症では膝内反変形(O脚)が多くみられます。内側の関節にかかる負荷が大きくなることが原因です。膝外反変形(X脚)は稀であり、この選択肢は誤りです。 - エックス線写真で骨硬化像がみられる。(正解)
正しい選択肢です。エックス線所見では、軟骨が消失した部分の骨硬化像や骨棘形成が特徴的にみられます。
ワンポイントアドバイス
変形性膝関節症の臨床像を正しく理解するためには、以下を押さえることが重要です:
- 好発:中高年の女性に多い。
- 症状:荷重時痛、可動域制限、関節の変形(膝内反が主)。
- エックス線所見:軟骨の消失、骨硬化像、骨棘形成。
リハビリテーションでは痛みの軽減、筋力強化、関節可動域の維持を目的に介入します。