開放性運動連鎖による運動はどれか。
- 端座位で膝を伸展する運動
- 不安定板による立位保持運動
- 背臥位でSLR(下肢伸展挙上)運動
- 背臥位で足底を壁に接触させて押す運動
- 立位でチューブの抵抗に対して膝を伸展する運動
解答解説
正解は1と3です。
開放性運動連鎖(OKC: Open Kinetic Chain)は、身体の末端が固定されずに自由に動く運動を指します。この場合、運動の主な特徴として、関節が個別に動きやすく、特定の筋肉に焦点を当てて強化することが可能です。
一方、身体の末端が固定されて運動する場合は閉鎖性運動連鎖(CKC: Closed Kinetic Chain)に分類されます。
各選択肢の解説
- 端座位で膝を伸展する運動(正解)
正しい選択肢です。端座位で膝を伸展すると、足が床や他の物体に接触しておらず、身体の末端(足)が自由に動くため、開放性運動連鎖の典型的な運動です。 - 不安定板による立位保持運動
不安定板の上での立位保持は、両足が板に接触しており、末端が固定されているため、閉鎖性運動連鎖に該当します。この選択肢は誤りです。 - 背臥位でSLR(下肢伸展挙上)運動(正解)
正しい選択肢です。SLR運動は、足が床に固定されておらず、下肢が自由に動くため、開放性運動連鎖に分類されます。この運動は股関節屈筋群や大腿直筋などを強化する際に用いられます。 - 背臥位で足底を壁に接触させて押す運動
足底が壁に接触しているため、身体の末端が固定されており、閉鎖性運動連鎖に該当します。この選択肢は誤りです。 - 立位でチューブの抵抗に対して膝を伸展する運動
立位で行う膝伸展運動では、足が地面に接触しており、身体の末端が固定されているため、閉鎖性運動連鎖に該当します。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
開放性運動連鎖(OKC)は、特定の筋肉を個別に強化するのに適しており、リハビリの初期段階や特定の筋肉の再教育に用いられます。一方、閉鎖性運動連鎖(CKC)は、複数の関節や筋肉の協調性を高めることができ、後期リハビリや日常生活動作に直結するトレーニングに適しています。