第57回

第57回理学療法士国家試験 午後問題3

関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。

正解は3.肩水平屈曲です。

解答解説

肩水平屈曲(図3)は、日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会の関節可動域測定法に基づく基本軸と移動軸の設定が適切に図示されています。以下に選択肢ごとに解説を行います。

各選択肢の解説

  1. 肩外旋
    図1は肩外旋を示していますが、基本軸と移動軸の設定が適切でない場合があります。特に肩関節の外旋では、測定時に前腕の動きを考慮する必要があります。
  2. 肩屈曲
    図2の肩屈曲は、基本軸と移動軸が不適切です。肩屈曲では、基本軸は体幹と平行に設定し、移動軸は上腕骨に沿わせますが、図ではこれが示されていません。
  3. 肩水平屈曲(正解)
    肩水平屈曲(図3)は、基本軸を肩峰を通る床への垂直線、移動軸を上腕骨と設定することが正しい測定法です。この図は適切に表現されています。
  4. 手尺屈
    手尺屈(図4)は、基本軸を前腕の中央軸、移動軸を第3中手骨と設定する必要がありますが、図の軸設定が正しくありません。
  5. 肘屈曲
    肘屈曲(図5)は、基本軸が上腕骨、移動軸が橈骨となりますが、図の示し方が不十分です。

ワンポイントアドバイス

関節可動域測定法では、基本軸と移動軸の正しい設定が重要です。測定する関節の動きに応じて軸の基準点を明確に理解しておきましょう。特に肩関節や手関節では、周囲の構造に惑わされないようにすることが大切です。