第58回

第58回理学療法士国家試験 午前問題6

Aから照射される極超短波の強度はBの何%か。ただし、cos 30°= 0.866 とする。なお、小数点以下の数値が得られた場合は、小数点以下第2位を四捨五入すること。

  1. 10.8 %
  2. 21.7 %
  3. 43.3 %
  4. 86.6 %
  5. 173.2 %

解答解説

正解は2. 21.7 %です。

極超短波の強度は距離の2乗に反比例します。
距離の比が A: 2L, B: Lであるため、距離が2倍になると強度は次のように計算されます:

さらに、Aからの照射は30°の角度で行われているため、cos 30°を掛ける必要があります:

数値を代入します:

これを百分率に変換します:

小数点以下第2位を四捨五入すると:

よって、Aの強度はBの強度の21.7 %に相当します。

各選択肢の解説

  1. 10.8 %
    この選択肢は誤りです。この値は距離に関する誤った計算や、cos 30°を考慮しなかった場合に得られる可能性があります。
  2. 21.7 %
    この選択肢が正解です。距離が2倍になると強度が1/4になり、さらにcos 30°を掛けることで、正しい値を計算できます。
  3. 43.3 %
    この選択肢は誤りです。この値は距離の影響を過小評価した場合や、cos 30°の値の計算ミスが原因で選ばれる可能性があります。
  4. 86.6 %
    この選択肢は誤りです。この値はcos 30°の値そのものですが、距離の影響を考慮していないため、正しい答えではありません。
  5. 173.2 %
    この選択肢は誤りです。距離による強度減少を考慮せず、過剰に大きな値を選んだ場合に該当します。

ワンポイントアドバイス

極超短波の強度計算では、距離が2倍になれば強度は1/4になるという基本原則を覚えておきましょう。また、照射角度による影響(cos値の利用)を加味することが重要です。計算式と百分率への変換を素早く行えるよう、演習を重ねて慣れておきましょう。きいため、まずは距離による変化を確実に計算し、その後でcos θを考慮する手順を覚えておきましょう。