脊髄損傷者(完全麻痺)が両側の短下肢装具と杖によって安全に屋外歩行が可能となる最も上位の機能残存レベルはどれか。
- Th6
- Th10
- L2
- L4
- S1
解答解説
正解は4. L4です。
脊髄損傷者が両側短下肢装具と杖を用いて安全に屋外歩行を行うには、大腿四頭筋の筋力が残存していることが必要です。L4レベルでは大腿四頭筋の機能が十分に残存し、歩行補助具を使用した安定した歩行が可能です。
各選択肢の解説
- Th6
この選択肢は誤りです。
Th6では下肢の機能がほとんど残存しておらず、屋外歩行は困難です。 - Th10
この選択肢は誤りです。
Th10では股関節の屈曲は可能ですが、大腿四頭筋の機能が不十分であり、屋外歩行には難があります。 - L2
この選択肢は誤りです。
L2では股関節屈曲筋が主に機能しますが、膝伸展を担う大腿四頭筋の筋力が不十分です。 - L4
この選択肢が正解です。
L4では大腿四頭筋の機能が良好であり、短下肢装具と杖を使用して屋外歩行が可能です。 - S1
この選択肢は誤りです。
S1では足関節の底屈筋が働きますが、L4レベルでも安全な屋外歩行は可能です。
ワンポイントアドバイス
脊髄損傷の機能残存レベルを把握する際は、主に残存する筋群とその役割を確認することが重要です。特に歩行能力を評価する際には、大腿四頭筋の残存が歩行の可否を大きく左右するため、試験対策として押さえておきましょう。屋外歩行が可能となります。