疾患と治療の組合せで正しいのはどれか。
- PTSD
- 心気障害
- 解離性健忘
- 強迫性障害
- 身体化障害
解答解説
正解は4. 強迫性障害 暴露反応妨害法です。
強迫性障害(OCD)は、不安や恐怖を引き起こす状況に直面させながら、強迫行為を行わないようにする「暴露反応妨害法(ERP)」が効果的です。これは行動療法の一つで、症状を減少させるために広く用いられています。
各選択肢の解説
- PTSD 電気けいれん療法
PTSD(心的外傷後ストレス障害)では、主に持続エクスポージャー法(PE)や認知処理療法(CPT)が有効とされます。電気けいれん療法は重度のうつ病や統合失調症などに適用される治療法であり、PTSDには用いられません。この選択肢は誤りです。 - 心気障害 持続エクスポージャー法
心気障害(病気不安症)は、自身の健康や病気に対する過剰な不安が特徴です。認知行動療法(CBT)が効果的とされますが、持続エクスポージャー法は主にPTSDで用いられる治療法であり、心気障害に適用されることはありません。この選択肢は誤りです。 - 解離性健忘 自律訓練法
解離性健忘は、記憶喪失が主症状で、心理的トラウマが原因です。治療には心理療法や催眠療法が有効とされますが、自律訓練法(リラクゼーション法)は通常使用されません。この選択肢は誤りです。 - 強迫性障害 暴露反応妨害法(正解)
暴露反応妨害法(ERP)は、強迫性障害に対する第一選択の治療法の一つです。不安を引き起こす状況に暴露し、強迫行為を抑制することで、症状を軽減します。この選択肢は正しいです。 - 身体化障害 系統的脱感作法
身体化障害は多くの身体症状がみられる疾患で、心理教育や認知行動療法が効果的です。系統的脱感作法は、恐怖や不安に対する段階的な曝露を行う治療法であり、身体化障害では用いられません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
- PTSD:持続エクスポージャー法、認知処理療法が効果的。
- 強迫性障害:暴露反応妨害法(ERP)やSSRIが治療の中心。
- 解離性健忘:心理療法や催眠療法が有用。
- 身体化障害:認知行動療法(CBT)で症状の改善を図る。
疾患ごとに適切な治療法を整理して覚えることで、効率的に対応できます。