標準予防策で正しいのはどれか。
1.患者間の感染防止が主目的である。
2.防護具として滅菌手袋が必須である。
3.患者の汗は感染性があるものとして扱う。
4.使用後の防護具はマスクを最初に除去する。
5.患者周囲の物品に触れた後に手指衛生を行う。
正解は5です。
解答解説
正解は 5.患者周囲の物品に触れた後に手指衛生を行う です。
- **標準予防策(スタンダードプリコーション)**では、全ての患者に対し、血液や体液、分泌物、排泄物、粘膜、非健常皮膚などへの接触後には必ず手指衛生を行うことが推奨されています。患者の周囲の物品や環境に触れた後も手指衛生を行うのが基本です。
選択肢の解説
- 患者間の感染防止が主目的である
誤りです。標準予防策の目的は、医療従事者と患者双方を感染から守ることです。患者間の感染防止も含まれますが、主な目的はあらゆる接触で感染が広がらないようにすることです。 - 防護具として滅菌手袋が必須である
誤りです。標準予防策では、無菌操作を行うときや感染リスクが高い場合には滅菌手袋を使用しますが、必須ではなく、状況に応じて清潔な手袋が使用されることが多いです。 - 患者の汗は感染性があるものとして扱う
誤りです。標準予防策では、汗は感染性がないものとして扱われるため、特別な防護具は必要ありません。ただし、血液や体液、分泌物、排泄物などは感染リスクがあるため、適切な防護が必要です。 - 使用後の防護具はマスクを最初に除去する
誤りです。防護具の除去順序は、感染リスクの高い部分(手袋やガウンなど)から行うのが基本です。マスクは最後に除去し、飛沫などからの感染リスクを最小限にすることが推奨されています。 - 患者周囲の物品に触れた後に手指衛生を行う
正解です。標準予防策では、患者の周囲の物品や環境に触れた後は必ず手指衛生を行うことが基本とされています。これにより、感染拡大を防止します。
ワンポイントアドバイス
標準予防策は、患者の感染の有無にかかわらず、すべての患者に対して適用される基本的な感染対策です。手指衛生、適切な防護具の使用、環境清掃などが含まれ、医療従事者と患者の双方を守るための重要な方法です。