第57回理学療法士国家試験　午前問題58

副腎髄質から分泌されるホルモンはどれか。

1. レニン
2. アンドロゲン
3. コルチゾール
4. アルドステロン
5. ノルアドレナリン

解答解説

正解は5. ノルアドレナリンです。

副腎髄質は、カテコールアミンと呼ばれるホルモンを分泌します。主にアドレナリンとノルアドレナリンであり、ストレス時や交感神経刺激に応答して分泌されます。これにより、心拍数の増加や血圧上昇などの「闘争または逃走反応」を引き起こします。

各選択肢の解説

1. レニン
   レニンは腎臓の傍糸球体細胞から分泌される酵素であり、副腎髄質とは無関係です。この選択肢は誤りです。
2. アンドロゲン
   アンドロゲンは副腎皮質の網状帯から分泌されるホルモンであり、副腎髄質では分泌されません。この選択肢は誤りです。
3. コルチゾール
   コルチゾールは副腎皮質の束状帯から分泌される糖質コルチコイドであり、副腎髄質から分泌されるわけではありません。この選択肢は誤りです。
4. アルドステロン
   アルドステロンは副腎皮質の球状帯から分泌される鉱質コルチコイドであり、副腎髄質では分泌されません。この選択肢は誤りです。
5. ノルアドレナリン(正解）
   ノルアドレナリンは副腎髄質から分泌されるカテコールアミンの一種です。また、副腎髄質は交感神経の延長部とも言える組織であり、アドレナリンとともにノルアドレナリンを分泌します。この選択肢は正解です。

ワンポイントアドバイス

副腎の構造とホルモンの分泌部位を整理しましょう：

• 副腎髄質：アドレナリン、ノルアドレナリン（カテコールアミン）
• 副腎皮質：
  • 球状帯：アルドステロン（鉱質コルチコイド）
  • 束状帯：コルチゾール（糖質コルチコイド）
  • 網状帯：アンドロゲン（性ホルモン）

副腎髄質と皮質の役割を明確に区別して覚えることが重要です。