第57回

第57回理学療法士国家試験 午前問題57

胃の解剖について正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 胃体部に胃底腺がある。
  2. 食道と胃の境に噴門が位置する。
  3. 角切痕から近位部が幽門前庭である。
  4. 胃酸を分泌する腺は胃底部に多くみられる。
  5. 大弯は肝胃間膜によって肝臓と結合している。

解答解説

正解は1. 胃体部に胃底腺がある2. 食道と胃の境に噴門が位置するです。

各選択肢の解説

  1. 胃体部に胃底腺がある。(正解)
    胃底腺は胃体部と胃底部に分布しており、主に胃酸を分泌する壁細胞や、ペプシノゲンを分泌する主細胞を含んでいます。この選択肢は正しいです。
  2. 食道と胃の境に噴門が位置する。(正解)
    噴門は食道と胃をつなぐ部分であり、消化管の入口にあたります。この選択肢は正しいです。
  3. 角切痕から近位部が幽門前庭である。
    角切痕から近位部は胃体部に該当します。幽門前庭は角切痕の遠位部に位置します。この選択肢は誤りです。
  4. 胃酸を分泌する腺は胃底部に多くみられる。
    胃酸を分泌する胃底腺は、胃底部だけでなく胃体部にも多く分布しています。この選択肢は誤りです。
  5. 大弯は肝胃間膜によって肝臓と結合している。
    肝胃間膜は小弯側で肝臓と接続しています。大弯側には大網が付着しています。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

胃の解剖学では、以下のポイントを整理して覚えると試験対策に有効です:

  • 噴門:食道と胃の境界に位置する。
  • 胃体部と胃底部:胃酸を分泌する胃底腺が分布する。
  • 幽門前庭:角切痕より遠位に位置し、幽門に続く。
  • 小弯側:肝胃間膜が付着する。
  • 大弯側:大網が付着する。
    これらを正確に把握しておくことで、解剖学的な問題に対応できます。