第59回

第59回理学療法士国家試験 午前問題24

課題と記憶の組合せで正しいのはどれか。

1.自転車に乗る エピソード記憶
2.海外旅行の思い出を語る 展望記憶
3.紙や鉛筆を使わず暗算する ワーキングメモリー
4.教師になったきっかけを説明する 意味記憶
5.建物の建築方法について説明する 手続き記憶

正解は3です。

解答解説

正解は 3.紙や鉛筆を使わず暗算する ワーキングメモリー です。

  • ワーキングメモリーは、一時的に情報を保持しながら操作するための短期的な記憶システムです。暗算のように、情報を保持しつつ瞬間的に処理や操作を行う課題にはワーキングメモリーが使用されます。

選択肢の解説

  1. 自転車に乗る エピソード記憶
    誤りです。自転車に乗るスキルは手続き記憶に該当します。手続き記憶は、技能や習慣に関する記憶で、自転車に乗るような動作を無意識に行うための記憶です。エピソード記憶は個人の経験や出来事に関する記憶です。
  2. 海外旅行の思い出を語る 展望記憶
    誤りです。海外旅行の思い出はエピソード記憶です。エピソード記憶は個人の経験や特定の出来事に関する記憶です。展望記憶は将来の予定ややるべきことを覚えておく記憶です。
  3. 紙や鉛筆を使わず暗算する ワーキングメモリー
    正解です。ワーキングメモリーは短期間に情報を保持しながら操作する記憶です。暗算のような一時的な情報操作を行う際に使用されます。
  4. 教師になったきっかけを説明する 意味記憶
    誤りです。きっかけなどの個人的な出来事はエピソード記憶に該当します。意味記憶は一般的な知識や概念に関する記憶であり、具体的な出来事の記憶とは異なります。
  5. 建物の建築方法について説明する 手続き記憶
    誤りです。建築方法などの知識は意味記憶に該当します。手続き記憶は、無意識に行う技能や操作に関する記憶であり、建築の具体的な方法の説明は含まれません。

ワンポイントアドバイス

記憶はその性質により、「エピソード記憶」「意味記憶」「手続き記憶」「ワーキングメモリー」などに分類されます。特にワーキングメモリーは、一時的に情報を保持しながら操作する場面で使われる記憶です。他の記憶と役割の違いをしっかり覚えておくと、課題と記憶に関する問題に対応しやすくなります。