第7頸髄後根の障害で生じるのはどれか。
- 下垂手
- Horner徴候
- 腕橈骨筋の萎縮
- 上腕三頭筋腱反射の低下
- 上腕二頭筋の線維束性収縮
解答解説
正解は4.上腕三頭筋腱反射の低下です。
第7頸髄(C7)の後根が障害されると、支配を受ける筋肉や感覚領域に異常が生じます。C7神経根は上腕三頭筋を支配しており、腱反射低下(または消失)や上腕三頭筋の筋力低下がみられることが特徴です。感覚障害は中指で確認されることが多いです。
選択肢の解説
- 下垂手
下垂手は橈骨神経麻痺でみられる症状です。手首や指の伸展ができなくなる状態で、第7頸髄後根の障害によるものではありません。この選択肢は誤りです。 - Horner徴候
Horner徴候は交感神経の障害によって生じ、縮瞳、眼瞼下垂、発汗低下が特徴です。第7頸髄後根の障害とは関連がありません。この選択肢は誤りです。 - 腕橈骨筋の萎縮
腕橈骨筋は主にC6神経根に支配されています。第7頸髄後根の障害では影響を受けません。この選択肢は誤りです。 - 上腕三頭筋腱反射の低下
上腕三頭筋はC7神経根によって支配されています。C7後根の障害により、この筋の腱反射が低下するため、この選択肢が正しいです。 - 上腕二頭筋の線維束性収縮
上腕二頭筋は主にC5およびC6神経根に支配されており、第7頸髄後根の障害では影響を受けません。また、線維束性収縮は主に下位運動ニューロン疾患でみられる症状です。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
神経根障害の評価では、感覚、筋力、腱反射を確認します。C7神経根は中指の感覚と上腕三頭筋の筋力と腱反射に関連します。診断の際には、他の神経根(C5、C6など)との機能差を明確に区別できることが重要です。