第56回

第56回理学療法士国家試験 午前問題78

記憶過程の要素として正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 記銘
  2. 計画立案
  3. 想起
  4. 転換
  5. 配分

解答解説

正解は1.記銘3.想起です。
記憶過程は主に記銘(情報の取り込み)保持(情報の維持)想起(情報の取り出し)という3つの段階に分けられます。記憶過程において、計画立案や転換、配分は含まれません。これらは認知機能の他の要素に該当します。

選択肢の解説

  1. 記銘
    記銘は新しい情報を覚え込む過程であり、記憶の最初の段階です。記憶過程における基本的な要素であるため、この選択肢は正しいです。
  2. 計画立案
    計画立案は、認知機能の中でも遂行機能(問題解決や目標達成のための計画を立てる能力)に関連しますが、記憶過程の要素には含まれません。この選択肢は誤りです。
  3. 想起
    想起は記憶した情報を必要な時に思い出す過程であり、記憶の最後の段階です。この選択肢は正しいです。
  4. 転換
    転換は記憶過程の要素として明確に定義されていません。情報の取り込みや保持、想起と直接関係しないため、この選択肢は誤りです。
  5. 配分
    配分は注意や労力の分配に関連する概念ですが、記憶過程の要素には該当しません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

記憶過程の3要素(記銘、保持、想起)は、試験だけでなく臨床場面でも重要です。特に、記憶障害の評価やリハビリテーションでは、この流れを意識しながら記憶力を分析することが必要です。他の認知機能との違いも明確にしておきましょう。