膵液について正しいのはどれか。
- 酸性を示す。
- 脂肪分解酵素は含まれない。
- 膵液の主成分はインスリンである。
- 膵液分泌量は日約300mLである。
- セクレチンは膵液の分泌を促進させる。
解答解説
正解は5.セクレチンは膵液の分泌を促進させる。です。
セクレチンは十二指腸粘膜で産生されるホルモンで、膵臓に作用して膵液の分泌を促進します。特に重炭酸塩に富んだ膵液の分泌を促し、十二指腸内の胃酸を中和する重要な役割を果たします。膵液の性質や分泌調節は消化器系の基本知識として押さえておきましょう。
選択肢の解説
- 酸性を示す。
膵液はアルカリ性(pH約8)を示します。重炭酸塩が含まれるため、胃酸を中和する役割があります。この選択肢は誤りです。 - 脂肪分解酵素は含まれない。
膵液にはリパーゼ(脂肪分解酵素)が含まれており、脂肪を分解する重要な役割を果たします。この選択肢は誤りです。 - 膵液の主成分はインスリンである。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるホルモンであり、膵液には含まれません。膵液の主成分は水、酵素、重炭酸塩です。この選択肢は誤りです。 - 膵液分泌量は日約300mLである。
膵液の分泌量は1日に約1〜2Lです。300mLという量は大幅に少ないため、この選択肢は誤りです。 - セクレチンは膵液の分泌を促進させる。
セクレチンは膵臓の外分泌腺に作用し、重炭酸塩を含む膵液の分泌を促進します。これにより、胃酸で酸性に傾いた十二指腸のpHが中和されます。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
膵液は消化酵素(アミラーゼ、リパーゼ、トリプシンなど)と重炭酸塩に富む液体で、胃酸の中和と消化を助けます。セクレチンの役割に加え、コレシストキニン(CCK)が酵素分泌を促進する点も覚えておくとよいでしょう。