分娩後の乳汁分泌に作用するホルモンはどれか。
- ドパミン
- エストロゲン
- プロラクチン
- プロゲステロン
- ゴナドトロピン
解答解説
正解は3. プロラクチンです。
プロラクチンは、下垂体前葉から分泌されるホルモンで、乳腺細胞に作用して乳汁の産生を促進します。特に分娩後は、胎盤から分泌されていたエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少し、それによってプロラクチンの乳腺への作用が強まり、乳汁の分泌が開始されます。また、授乳刺激がプロラクチンの分泌を促進します。
各選択肢の解説
- ドパミン
ドパミンは中枢神経系の神経伝達物質であり、プロラクチン分泌を抑制する作用を持ちます。乳汁分泌を直接促進するホルモンではありません。この選択肢は誤りです。 - エストロゲン
エストロゲンは乳腺の発育を促進しますが、分娩後には乳汁分泌を抑制する作用があります。分娩後のエストロゲン濃度の低下が、プロラクチンの作用を助長します。この選択肢は誤りです。 - プロラクチン
プロラクチンは分娩後に乳腺に作用し、乳汁分泌を促進します。正しい選択肢です。 - プロゲステロン
プロゲステロンは乳腺の発達を助けますが、分娩後に急激に減少し、乳汁分泌を抑制する作用が低下します。この選択肢は誤りです。 - ゴナドトロピン
ゴナドトロピン(LHやFSH)は性腺刺激ホルモンであり、乳汁分泌には直接関与しません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
プロラクチンとオキシトシンの作用を区別することが重要です。
- プロラクチン: 乳汁の産生を促進。
- オキシトシン: 乳腺の筋上皮細胞を収縮させ、乳汁射出を促進。
これらの働きを正確に理解しておくことで、試験対策に役立ちます。