下肢長の計測結果を表に示す。関連性の高いテストはどれか。
- Patrick テスト
- Buerger テスト
- Gaenslen テスト
- McMurray テスト
- Posterior drawer テスト
解答解説
正解は1.Patrickテストです。
下肢長の計測で左右差がある場合、骨盤や股関節の異常が原因であることが考えられます。Patrickテストは股関節の可動性や痛みを確認するための代表的な検査です。股関節や骨盤の機能異常が下肢長差の原因かどうかを評価するのに適しています。
各選択肢の解説
- Patrickテスト
Patrickテスト(FABERテスト)は、股関節疾患や仙腸関節の異常を検出する検査です。患者を仰臥位にし、股関節を屈曲・外転・外旋させ、膝を押し下げた際に痛みや可動域制限があれば陽性です。下肢長の左右差を伴う股関節の問題を評価する際に有効です。 - Buergerテスト
Buergerテストは、血管の閉塞性疾患(例:閉塞性動脈硬化症)の評価に用います。下肢の挙上や垂直位置で皮膚色の変化を確認する検査ですが、下肢長の左右差を直接評価するものではありません。この問題には適していません。 - Gaenslenテスト
Gaenslenテストは、仙腸関節の痛みや異常を確認する検査です。股関節の過伸展で仙腸関節にストレスを与え、痛みの有無を確認します。ただし、このテストは下肢長の左右差の評価には直接関係ありません。 - McMurrayテスト
McMurrayテストは膝関節の半月板損傷を検出する検査です。膝を屈曲・伸展させながら回旋を加え、クリック音や痛みを確認します。このテストは膝の問題を評価するものであり、下肢長差の評価には不適切です。 - Posterior drawerテスト
Posterior drawerテストは後十字靱帯(PCL)の損傷を評価する検査です。膝を90度屈曲させ、脛骨を後方に押して異常な動きがあるかを確認します。下肢長の左右差を評価するテストではありません。
ワンポイントアドバイス
下肢長差が見られる場合、解剖学的短縮(骨の長さの違い)と機能的短縮(筋肉や関節の問題による差異)を区別することが重要です。Patrickテストは股関節の異常を評価する基本的な検査の一つであり、左右差の原因を確認する際に役立ちます。