多発性硬化症について正しいのはどれか。
- 女性よりも男性に多い。
- 再発と寛解を繰り返す。
- 発症は50歳以上が多い。
- 後遺障害を残すことは稀である。
- 白色人種に比べて黄色人種に多い。
解答解説
正解は2.再発と寛解を繰り返すです。
多発性硬化症(MS:Multiple Sclerosis)は、中枢神経系の炎症性脱髄疾患であり、再発と寛解を繰り返す再発寛解型(RRMS)が最も一般的です。再発ごとに症状が現れ、部分的に回復することが多いですが、進行型に移行する場合もあります。
各選択肢の解説
- 女性よりも男性に多い。
多発性硬化症は、女性に多い疾患で、特に若い女性に発症しやすいのが特徴です。この選択肢は誤りです。 - 再発と寛解を繰り返す。(正解)
多発性硬化症の特徴的な病態は、再発と寛解を繰り返すことで、これが最も一般的な型(再発寛解型)です。 この選択肢が正解です。 - 発症は50歳以上が多い。
多発性硬化症の発症年齢は、20~40歳代が最も多いです。50歳以上の発症は少なく、初老期以降に発症する場合は異なる疾患との鑑別が必要です。この選択肢は誤りです。 - 後遺障害を残すことは稀である。
再発と回復を繰り返すものの、病状が進行すると後遺障害(歩行障害、視力低下など)を残すことが少なくありません。この選択肢は誤りです。 - 白色人種に比べて黄色人種に多い。
多発性硬化症は、白色人種に多い疾患で、特に北欧や北米に多く、日本を含む黄色人種には少ないです。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
多発性硬化症の特徴を覚える際は以下を押さえましょう:
- 好発年齢:20~40歳代、女性に多い。
- 病型:再発寛解型(最も一般的)、二次進行型、一次進行型。
- 症状:視力低下、感覚障害、運動障害、疲労感など。
- リスク:白色人種に多い、遺伝的要因や環境要因が関連。
正確な理解に基づき、病態や診断方法、治療法を整理して学びましょう。